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「プラモ線の旅」タイトル

今柊二

「ビッグワンガム、進化する!」


 現在もなお、ビッグワンガムの素晴らしさを覚えている人たちは非常に多い(少なくとも私の周りには)。「あれはプラモデルを超えた食玩だった」などと熱く語り、「復活させてほしい」とため息をつくのである。そんなおじさんたちを嘆息させるビッグワンガムの素晴らしさの一つが「進化力」であった。78年に発売された第1弾で人気があった種類は、次回以降にシリーズ化されていった。たとえば、シリーズ1で「大和」のあと、79年には戦艦「アイオワ」、80年には空母「赤城」というようにである。登場する艦船が通好みで実にシブイ。また現代モノを出すことも忘れていなくて、シリーズ7ではスペースシャトルも登場している。これを買ったことを私はよく覚えている。どちらかと言えば戦艦に固執していた私も、1970年代には少年達の常識であった「宇宙モノ」が出された日にはチェックしなければならなかったのだった。余談だがテレビアニメ、劇映画、そして現実世界でも、当時は今以上に宇宙は身近だったのだ。
 さて、ビッグワンガムは種類の多様性だけで「進化」したのではない。その性能についても、劇的な進化を遂げた。それがデラックスビッグワンガムである。1980年に発売されたそれは、名前のとおり「デラックス」になっていた。多色パーツ、ギミックのさらなる増加などで、我々の満足度はいっそう高まったのだった。透明パーツや銀色に輝くメッキパーツまで入っていた。さらにより充実したシールもあるわけで、出来上がりの素晴らしさを、現代風に表現するとすれば、チョコエッグの動物たちや彩色されたガシャポンをはじめて見たときの感動に近いと言えるかも知れなかった。
 カバヤはこのデラックスビッグワンガムシリーズ(後には200円のニュービッグワンガムも発売された)でもまた、陸海空で活躍する様々なモノを模型として世に送り出していった。ポルシェ936などのスーパーカー、そしてショベルカーなど建設現場で活躍する車両、消防車などの特殊車両なども多く模型化されていった。記しているうちに思い出してきたが、それら建設車両や消防車などは、シリンダー部分が可動したり、はしごが伸びたりと、作った後に楽しめるギミックが素晴らしかったなあ。
ガンダムΖチョコスナック ただ、時代(1970年代後半以降)は実際に存在するモノやミリタリーの模型からキャラクターモノに急激に主流が移りつつあった。その流れを組んだのと、「ガンダム」に代表される1980年以降の巨大ロボットプラモ文明に呼応すべく、カバヤも新たなる商品を世に送り出した。これらのうち、私にとって印象に強く残っているのが「ダグラムガム」であり、「ボトムズガム」であった。いずれも「機動戦士ガンダム」後に放映されたロボットもののアニメで、タイトルは前者が「太陽の牙・ダグラム」で、後者が「装甲騎兵ボトムズ」である。いずれもキャラクタープラモ史では重要な作品であるため、詳しく後述することになると思うが、この両ガムともにアニメに登場する各種キャラクターロボットのプラモデルが入っており、手足の可動はもちろん、パーツが色分けされ、またシールも付属していたため、出来上がりが実によかった。特に「ボトムズガム」に入っていたAT(アーマード・トルーパー)はとてもカッコ良かった。当時(1983年、16歳前後)は山のように買ったものだが、ご多聞にもれず、私もすべてを捨ててしまった。というより、大学に入って上京している間に、弟が捨てていた(なぜ弟がそのような暴挙に出たかはいずれ書くことになるだろう)。いずれにせよ、モノはないわけで、今でも夢に見るほどに欲しい。当然再販などはないし、中古市場にもあまり出てこないらしい。そりゃそうだ、ガムのおまけなんかを後生大事に保管しているのは、よほどのマニアだけだろうからね、串間さん。
 であるからして、くだらない、安いもので気に入ったものほど、後になると手にはいりづらくなるから、大事に手元に保管しておくことを読者のみなさんにはぜひとも薦めたいものだ(泣)。

つづく


2002年9月27日更新
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