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「あやかし動物園」タイトル

園長 ペリプラ葉古

その14−コウモリ


コキクガシラコウモリ

コキクガシラコウモリの鳴き声
[WAVファイル 130kb 約3秒]

洞くつが見えてきました。
中は真っ暗で光もありません。
おそるおそる歩を進めると、あれ、いま何かが頬を触った?

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コウモリほど得たいの知れない動物も少ない。
鳥とも獣ともつかない立場を利用して
両者にうまく取り入ろうと立ち回るおとぎ話があったが、
哺乳類なのに空を飛べるというのがまずあやしい。
暗闇をものともせずに飛び回るのも実にあやしい。
視覚ではなく超音波による音響定位によっているので
光は必要ないと頭では理解しても、
奴らがそんな高等技術を駆使しているとはにわかに信じがたい。
洞くつの天井なんかにぶら下がっているのも絶対あやしい。
奴らは頭に血が昇らないのだろうか。
体重を支える足はしんどくないのだろうか。
どうしてあんなに一箇所に身を寄せ合っているのだろう。

キクガシラコウモリ

コウモリには悪党のイメージが付きまとっている。
吸血鬼ヴァンパイアの仮の姿がコウモリだったからだろう、
幼い頃にはコウモリは人の血を吸うんだと思い込んでいた。
実際に動物の血を吸うのは中南米のチスイコウモリだけなのに、
普通のコウモリも人を襲うんじゃないかと恐れていた。
鼻の潰れた顔がいかにも不気味だったから。
ガメラの強敵ギャオスもコウモリ型の怪獣だった。
ヤツが口から出す超音波メスの威力のすごかったこと!
ガメラの右足がちぎれそうになって緑の血が噴き出ていた。
そのシーンは脳に鮮明に焼き付けられて、
のちのちまで超音波は恐ろしい光線なんだと信じていた。
コウモリもそんな殺人光線を出すんじゃないかと疑っていた。

一方でコウモリはなにげに正義の味方だったりもする。
黄金バットがそうだ。
しかしながらミイラのような顔に黒マントという
正義の味方っぽくない姿は今振り返っても奇抜である。
バットマンだってそうだ。
ヒーローらしからぬあのマスクはどう見ても変だけど。
どうして角なんかついているんだろう。
忍者のイメージもコウモリに似ている。
黒装束で夜中に暗躍するところ、
いろんな術を使って相手を翻弄するところ。
これらのヒーローには共通してまっとうな感じがしない。
陰があり裏がある人物造型にコウモリはぴったりなのだ。

場合によって鳥を騙り獣を名乗る。
悪党にもなれば正義の味方にだって変身できる。
その二面性がコウモリの最大の魅力なのだろう。

アブラコウモリ

昔はよく民家の屋根裏や雨戸の戸袋にコウモリが営巣していた。
子どもの掌と同じくらいのこげ茶色の体をしたアブラコウモリ。
ビニールみたいにてらてら光る翼が蠱惑的だった。
丸めた体を恐る恐る指で押すとかすかに熱が伝わってきた。
日光の下にさらされたコウモリに夜の王者の貫禄はまるでなく、
ただ頼りなげで無力だった。

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【コウモリ】
翼手目の哺乳類であるコウモリは日本に30種以上が生息している。
大部分は樹洞や洞くつをねぐらにしているが、一部家屋を利用する
種もある。家屋性コウモリの代表が本州以南に広く分布するアブラ
コウモリで、昼は家屋のすきまで休み、夜間は街灯に集まる昆虫な
どを狙っている。


※ コウモリの写真と鳴き声を提供して頂きました。
画像元 信州のコウモリ http://www005.upp.so-net.ne.jp/J-BAT/SBAT/SBATJ.HTM


2003年5月2日更新
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