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                | レトロスポットガイド「昭和チック天国」 藤田昂 「みろくの里」訪問記 |  |  
   ひとびとの暮らしに大きな変化と享受をもたらした激動の昭和30年代。既にそれはセピア色にと染まり、遠い記憶の彼方に消え行く存在となりつつあるのではないだろうか。ところが、広島県の山間にあの頃を思い出させるものがある。福山市の中心部から車で約20〜30分のところにある「みろくの里」がそれだ。敷地面積210万平方メートルという広大なテーマパークで、ここには、遊園地、日本庭園、美術館、そして日本が一番活気に溢れていた昭和30年代の街並みや生活を再現した施設「いつか来た道」がある。
 
             
              
                |  オープンは平成10年4月(みろくの里自体は平成元年3月)。当時常石造船会長であった神原真人氏が、「川や原っぱで泥まみれになって遊んだ少年時代の元気さと純粋な気持ちをいつまでも忘れないでほしい。」との強く高貴な思いが、当時東宝のプロデューサーであった故小倉斉氏の企画力によって実現した。 御影石の門柱をくぐりなだらかな坂を下ると、そこは郵便局。おなじみの赤い円筒ポスト、透かし彫りの窓枠、はかりや刻印機などここは昔の郵便局そのもの。小学校に入るとすべて木製の机と椅子が並んでいる教室が目に飛び込んでくる。表面がでこぼこの机。字が波打って上手く書けなかった小学生の頃を思い出す。
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                |  そこをすぎるといきなりネオン街。昭和30年代のガード下を再現した街には、バー、大衆キャバレー、名曲喫茶、居酒屋、すし屋、ラーメン屋、タバコ屋、写真館などがあり、それを知らない世代でもその雰囲気は十分に伝わってくる。街並み作りはお手の物である東宝の大道具さんたちが再現した街だとか。どうりで納得。
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  いったん外に出るとそこは小路で、路の左右に飲み屋街、射的場、電気屋さん、みやげ物屋さん(実際に営業しています。)などの他に、映画のポスターや器具を集めた懐かしの館もあり、時間が経つのも忘れてしまう。  そして最後に、有楽町のガード下や日劇ミュージックホールなどをイメージした「思い出横丁」がある。数年前、平尾昌晃氏らを招いて開催した「ウエスタンカーニバルINみろくの里」はたいへんな盛況だったとか。近い将来2回目の開催をと望んでいるのは私だけであろうか。  今秋東京お台場でもレトロ施設がオープンするとのことで、世はまさにレトロ花盛りの様相。当番組でも今後開設予定の施設に、「みろくの里」で感じたような貴き気概を期待している。 
             
 
               
                | 所在地 | 〒720-0543 広島県福山市藤江町638-1 |   
                | 開館時間 | 10:00〜17:00 (季節により変更あり) |   
                | 休館日 | 無休 |   
                | 入場料 | 大人800円 子供500円 |   
                |  | フリーパス大人2900円 子供2600円 |   
                |  | (スマイルパス・団体優待あり) |   
                | 問い合せ先 | TEL 084-988-0001 |   
                |  | FAX 084-988-0005 |   
                | URL | http://www.mirokunosato.com/ |  
 2002年7月12日更新ご意見・ご感想は webmaster@maboroshi-ch.com 
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