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「怪獣」タイトル

ロボット ハック

〈第十八夜〉 「キャプテンウルトラ」

鴻池綱孝



 『ウルトラマン』が衝撃の最終回を迎えた翌週『キャプテンウルトラ』(昭和42年4月16日〜同年9月24日、全24回)が始まった。主題歌は冨田勲による軽快なものだった。幼児の合唱だった『ウルトラマン』の歌は、成人コーラスと少年の独唱に代わっていた。舞台も宇宙に移り期待はふくらんだものだった。

キャプテンウルトラ
キャプテンウルトラ:マルサン商店
顔が手書きの為、二つと同じ顔がないのがこの人形の魅力。ヒーロー役者が後に悪役に転じてしまうのは、ハヤタ役の黒部 進も同じ。濃い顔系の宿命か。

 が、主人公の『キャプテンウルトラ』こと「中田博久」は悪人ヅラだった。目が暗く、おまけに獅子っ鼻だ。さらに脇役『キケロ星人のジョー』の醜悪さは子供の鑑賞に堪えがたいものだ。大体、アルマジロのごとく丸くなって転がる攻撃なんて、全くもって、子供の嗜好(=カッチョよさ)を理解していない。演ずるは東映の俳優「小林稔侍」だ。ホントに気味が悪かったゾ!稔侍!あまりの不評で途中降板。かわって『アカネ隊員』がシュピーゲル号乗員にシフトアップ。やや満足。そんななか、コミカルだが、体裁はロボットの『ロボット・ハック』と、3機分離する宇宙艇『シュピーゲル号』だけが僕の救いだった。文房具店(当時はプラモは文具店でも扱っていた)のショーウィンドウに張り付き、ねだって買ってもらった、3種パックで発売された「マルサンのプラモデル」もお気に入りだった。パック内容は、人気の「シュピーゲル」と「ハック」、問題児「キケロの稔侍」が絶妙に組み合わされていた。(他のパック内容は「キャプ・ウル」、「シルバースター」、「バンデル星人」だった。)

キケロ星人のジョー
キケロ星人のジョー:マルサン商店
ご存知この人、小林念侍は、その逆パターン。東映やくざ映画で活躍後、いまやお茶の間ドラマの顔に。写真は不人気者の宿命、苛め抜かれた「キケロ稔侍」の勇姿を敢えてUP! 稔侍ファン、ゴメン!

 『キャプテン・ウルトラ』は、日曜7時のタケダの番組枠で「ウルトラ」は冠するものの、制作は円谷ではなく東映だ。「Q」、「ウルトラマン」で蓄積したテレビ特撮のノウハウのある円谷と、それのない東映との差は歴然だった。

 予算上の制約か「マン」の時のような毎週ごとの新怪獣の登場はなく、回を重ねる毎に子供たちの支持も低迷。後半、『怪獣ぞくぞくシリーズ』と銘打って挽回を図るも、最終回近くなると怪獣軍団総登場とか苦しい展開。使いまわしの怪獣の鮮度も低く、自分には『キャプ・ウル』最終回の記憶すらない、といったところ。

ロボット ハック
ロボット ハック:マルサン商店
手前の赤腹は初期発売品か?近年、元型使用の復刻品で発売されたハック同様の嵌着で、ボディ側の嵌着が大きく、角ばっており、嵌めると顔が下膨れになってしまう。そこに修正を加えたのが黄色腹のタイプ。赤腹は現在までに3体確認。

 満を持しての登場は昭和42年10月1日から始まる『ウルトラセブン』だ。


2003年11月7日更新
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〈第十七夜〉 「ウルトラマンが逝く」
〈第十六夜〉 「ゴメス とポリバケツ、怪獣と母」〈投稿文)
〈第十五夜〉 「怪獣のネーミング」(Part1)
〈第十四夜〉 エビラの勝ち目なき戦い(投稿文)
〈第十三夜〉 運命の塔
〈第十二夜〉 わたしのモゲラ様(投稿文)
〈第十一夜〉 怪塔、現る(part2)
〈第十夜〉 怪塔、現る(part1)
〈第九夜〉 すべての怪獣ブーマーへ告ぐ!
〈第八夜〉 大魔神の学習
〈第七夜〉 「レッドキングでダダ」
〈第六夜〉 マルサン商店『エビラ』『アントラー』『ガボラ』登場
〈第五夜〉 セメント怪獣
〈第四夜〉 マルサン商店『ウルトラマン』登場
〈第三夜〉 マルサン商店『ゴジラ』登場
〈第二夜〉 『マイ・ファースト・ウルトラマン』
〈第一夜〉 増田屋「ウルトラQ手踊り」『ペギラ』『ゴメス』登場


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