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「脇役列伝」タイトル

ヒーロー研究家立石一夫

名タッグ屋ハードボイルド・ハガティ


 2004年1月31日付の東京スポーツ紙に、懐かしいレスラーの訃報が載っていた。60年代にフットボール仕込みのタックルを武器に暴れ回ったドン“ハードボイルド”(短気)ハガティが1月27日にカリフォルニアの自宅で80歳で死去したとある。
 昨年の“銀髪鬼”フレッド・ブラッシーに続いて思い出の名レスラーが彼岸へ旅立つのは寂しい。
 63年7月の初来日第一戦で、いきなり暴れてくれた。ハガティは控室より持ち出したバットで、王者・力道山の弱点であるヒザをメッタ打ちにしたのだ。これには会場のファン、そして私のようにテレビ観戦していたファンも度肝を抜かれた。
 このシリーズには他にも、ドン・ジャーデン、ミスター・ゼロなどの強豪外人レスラーも参加していたがおいしいところはハガティにすっかり持って行かれた形となる。

ハードボイルド・ハガティ

 ハガティはツルツル頭の怪人だ。前年に来日したスカル・マーフィもツルツル頭で暴れ回った。マーフィは海坊主と恐れられ(彼はしょうこう熱で全身無毛との説)力道山、豊登の日本勢を大いに苦しめた。
 東京オリンピック開催の1、2年前の日本マット界はちょっとした“ツルツル怪人レスラーブーム”が巻き起こったともいえる。
 ただハガティはヒールでも陽性で、マーフィは暗い陰性のヒールであったのが対照的であった。
 忘れられないのが凱旋帰国した芳の里とのシングル・マッチだ。2人共ヒールの面目にかけて負けられない一戦となる。何とマット上より場外乱闘の方が圧倒的に多い狂乱ファイトとなった。中途半端なラフ・ファイトはつまらないが、この2人のように1、2本目共、両者カウントアウトで決着となると、私も初めて見た場外乱闘である。
 プロレスでの暴走振りと裏腹に、マットを下りたハガティは、大変な紳士との評判。時の大統領ケネディとも交友があったという。
 イキでイナセなハガティを、映画界がスカウトしたのも、特記したい。「バトル・クリーク・ブロー」に準主演したり、ハリウッドでも大モテであった。人生を楽しんだ達人ともいえ華やかな一生であり誠に羨ましいものがある。


身 186cm
体 118kg
生 1923 カナダ ウィスコンシン出身
没 2004・1
元カナダ・ヘビー級選手権者
<本名>ドナルド・ハガティ


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2004年10月12日更新
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