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第二十回『昭和四十六年の白黒ポルノ映画と、
露骨裏ビデオ。』


似顔絵  この所、外国ポルノの名作ビデオレンタルに少し凝っている僕であるが、知る人は知っているらしい超有名なアノ「肉屋」に続き、先週も一本、鬼才誰々監督が撮った名作ポルノと言う裏書きに釣られ、「クリーニング屋」と言う驚愕モノのポルノビデオをみた。さすがイタリア制作物と感心、セックスに禁断の二文字が無い所が凄いのである。
 怪しいストリップショーを演じながら求められれば男女関係なく体を売る流れ者の若い美形男が、クリーニング屋を営む一組の中年夫婦の所にころがり込み生活を始めるのだが、妻とだけではなく最後には夫ともセックス。そして、性行為中に過って起こる殺人。
 殺人が起こる男同士で演じるその緊迫した一分程のセックスシーンは驚愕+驚愕モノで、僕など海苔煎餅をかじっている口が止まらなかったくらい異常で激しい。
 勿論、僕には其の経験はないが、ないなりに納得してしまう程のリアルな表情や体位、いかにもアナルセックスという演技・演出は、嘘ーッマジーッと唾飲み込みモノや冷や汗タラリモノ。ただの凄いを通り越した怖いモノ見たさ満喫といった所のような、コレまた銀紙を噛んだ瞬間のように冷ヤッとする程、物凄くポルノなのである。

 と、ビデオ感想話をポルノビデオ評論家よろしく唐突に書く僕は、ナニも小振りでパワーもメッキリ弱いくせにセックスが大好きといった昭和厄介タイプ人間であるが、体験となるとゴク普通。大した経験もなくコレ風任せ。女性初体験も含めてソレ関係のことは殆ど団体戦と言うか友人の誘いで初めて経験と言うのが、僕の場合多い。
 で、あるから、ポルノビデオはイタリア制作物がとか通ぶっても、僕が初めてしっかりポルノ映画をみたのは、万博や婦女暴行殺人事件犯人大久保清がニュースになった昭和四十五、六年、二十歳頃のこと。それも、学生アパート仲間数人から誘われて、入館料七百円なら僕もといった調子で一緒に出かけての日活ロマンポルノとはまた少し違う感じの裏っぽいポルノ映画初体験だったのである。
 OS何とかいった具合でいかにもと言う感じの昔は人気のあったハードポルノ洋画上映館もハリポタ等の稼げる洋画人気に押されて激減。また、サスペンス物の中でも十分ポルノばりの濃厚なセックスシーンを見せるので、最近は、さびしいことにあの頃のようなズバリ的なそういった感じの愛好家向き映画上映館も全然見聞きしなくなった気がするが、若い僕の過ごした昭和のあの頃はソチラも活気があった。

 さて、そのポルノ映画上映場は、外見は映画館なのであるが入ると土間が続き、芝居小屋風で殆どが立ち見。何やら暗幕の代わりのように仕切りに筵が使われていたという凄い場所で、上映映画も、勿論、どこかドキュメンタリー裏タッチと言うか犯される雰囲気を盛り上げる感じの白黒映画上映。
 主演の女の子は十代後半ぐらい。体型はやや肉付きが良く足も適当に太くて、短くはないがいわゆる日本娘的体型。顔も現在のAV女優程のキラキラ感はなく美少女とは言えない所が逆にムチッとしていて存在感があり生々しく断然悩ましいのであるが、映画のストーリー展開なんか本気で追ってみていたら嫌になるくらい単純でわざとらしいポルノ映画だったのである。

 今でもしっかり覚えているのが、拉致から逃げるシーンの曖昧加減。坂が続く誰もいない道路、青山・原宿とは違う千葉・埼玉のイメージの和住宅と言うかグレーの瓦屋根が続く田畑も見える住宅地?を素裸の女子高校生らしき娘がゆっくり走って逃げるのであるが、家々に助けを求めて大声で叫ぶわけでもなくただドタドタと走って逃げるのである。
 そして、結局、最後には自分では見つからないだろうと思って隠れた納屋(いかにもという感じにポツンと建っている)で追いつめられ、追いかけて来た三人の男に次々と犯されるといった所が結末である。
 確かに、天地真理や南沙織に騒ぎ、あの頃大人気のテレビ番組「時間ですよ」のオッパイポロンと言うかヌードシーンで思わず股間を意識している学生アパート仲間がニヤニヤ状態で誘ってくれたポルノ映画館であるから、映画と分かっていても僕もそれなりにやはり一興奮。

 中でも一番の興奮シーンは、髪の毛にも藁クズがついて手足の自由を奪われた格好で次々に程々荒々しく犯されるシーン。
 成人映画として街の映画館で上映される日活等のいわゆるポルノ映画と違い、さすが裏っぽい「少し危ないポルノ映画」という実感があり、まだこの時には女性経験もなかった僕にも刺激的で妙に興奮したものの、肝心の所はボカシが入らない代わりに、例えば男の臀部と女の胸が揺れてはいるがあの独特の律動を繰り返す腰辺の合体部分はしっかり物で目隠し状態。嫌ッ嫌ッとか言いながら犯されるシーンであれば藁束の山が手前にあったり、上からの場合は板とか棒が並べられた透き間からセックスシーン的に動く男の背中が見えるといった具合で、やはり映画は映画。実に巧みにカバー、ズバリは見えない。

白黒ポルノ映画

 後年、知人の所で見せられた「日本モノ」とテープに背書きされた白黒裏ビデオの、体位を変えながら繰り返されるナニの挿入アップ挿入といったシーンの連続や、男の指が広げる陰毛下の襞溝からドロッと零れた体液までも見せながらのセックスそのモノを記録撮影しているような露骨さに比べれば、筵が暗幕代わりのようなあの映画館でみたポルノ映画の性描写はまだまだ常識的で童貞騙し。それこそ「副腎から分泌されるアドレナリン湧き出る」ではないが、唾ゴックン喉カラカラモノで当然ナニも連続カキーン状態のナニ先ネチョネチョブリーフでみ終わった衝撃のアノ日本モノ裏ビデオに比べると、入館料七百円ポルノ映画は、ハードでも何でもないくらい地味だったのである。
 確かに、唯一、納屋での暴力的でプロレス紛いの荒々しいセックスシーンだけで、甘美な秘密の花園に一歩足を踏み入れた感じでピクピクンの僕であったが、最近のサスペンスや恐怖映画でもそう。逃げる方向を間違っていて、人が居そうにない場所に向かって逃げる。それこそ納屋で犯されるのも時間の問題と言うかミエミエな所では興奮が冷め、ポルノ映画としては稚拙なモノだった気がする。

 知人の所で僕が初めての裏ビデオ「日本モノ」をみせられたのが、ホテルニュージャパン火災の話題が頻繁にテレビで流れたいた頃。スケベ根性を擽る「生テープあります」という可笑しく巧妙な詐欺話も聞かされて笑った、多分、昭和五十六年頃のことである。


2004年5月11日更新


第十九回『青春大ショック、芸能界スター・美容整形の噂を知った日。』
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第十六回『微妙にウタマロ、チン長十四センチのセックス満足度』
第十五回『コンドームと僕と、正常位』
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第十ニ回『シロクロ本番写真と五本の指』
第十一回『永遠のオナペット、渥美マリ』
第十回『ジェームズ・ボンドのセックスとナニの話』
第九回『二十一歳の冬、僕とフォークと喪失と。』
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第四回『青春マスターベーション』
第三回『ワッチャンの超極太チンポ事件』
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