

学園のマドンナ、小林哲子
石原慎太郎原作「青春の樹」は、二回映画化されている。初回は60年・日活で石原裕次郎、北原三枝らが出演していた。二回目は77年・東宝で三浦友和、檀ふみらが出演。私は日活は見たが、東宝版は見ていない。
だが「青年の樹」は、断然TBSで放送したものが面白かった。大学で知り合った若者が、様々な経験を通して成長して行く姿が誠に新鮮であった。この番組でスターになったのが勝呂誉や、寺島達夫だ。勝呂はのちに松竹入り。倍賞千恵子と共演した「下町の太陽」がヒットした。二人のコンビは、サニー・カップルと命名された。倍賞は順調に伸びたが、勝呂はその後大空真弓と結婚したものの俳優としては伸び悩んでしまった。
寺島はプロ野球の、東映フライヤーズを経て芸能会入り。「ライフルマン」で著名の、チャック・コナーズ(Nヤンキースから転身)に似た経歴が話題になった。番組は東京オリンピック開催の三年前に放送された。時代も良かった、日本がまだ青春時代と呼べる、明るい未来に燃えていた。三人は皆、新人に毛が生えた程度の俳優であったが、何といってもフレッシュで勢いが感じられた。ヒロインを演じたのが小林哲子である。聡明で美しく、女子大生役に持って来いの雰囲気が充満していた。こんな綺麗な女子大生のいる大学なら、私ももっと勉強して大学へ行ったのにと!あとで思ったが手遅れである。

のちに「海底軍艦」に、小林が出演したことがある。地上の人間に恨みを抱く、ムー帝国の王女役であった。相変わらず怜悧な印象であったが、悪役のメーキャップも加わり冷たい微笑が心に残った。映画自体は大変面白かったものの、かつてのマドンナがこんな役をと少々残念に思った。59年に俳優座養成所入り、演技の下地はしっかりしたものがあった。舞台女優として活躍が期待されたが、53の若さで早世したことが惜しい。
(生) S16.3.12
(没) H6.12.9
東京都中野区出身、国学院大學中退。日本舞踊の名取としても知られる。晩年は京唄子劇団の舞台でも活躍。 |
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2007年6月7日更新
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