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「あやかし動物園」タイトル

園長 プリペラ葉古

http://www.maboroshi-ch.com/hoso/item-98.html
音楽的・あやかし動物園
まぼろし放送にてペリプラ葉古(鳥飼否宇)氏を迎えて放送中!

その27−コオロギ


リリリリリ、リリリリリリリリ〜♪
なにやら暗がりから美しい声が聞こえてきます。
懐かしいですね。エンマコオロギの鳴き声じゃありませんか。

エンマコオロギ

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コオロギほど毀誉褒貶の激しい虫もない。

中国では古来からこの虫をめでる文化があった。
宮廷からコオロギの鳴き声を競わせる遊びがはじまり、
やがてオス同士を戦わせる闘蟋(とうしつ)が生まれた。
闘蟋は庶民の娯楽として根付き、広まっていった。
闘牛でも闘鶏でもそうだが、動物を戦わせる競技に男は燃える。
勝敗は賭け事の格好の材料となる。
必然的に強いコオロギはもてはやされ、
それを育てるためにいろんな技が編み出される。
食べ物に何を与えるべきか、
飼うための容器はどんなものがいいか、
健康管理にはどのような工夫が必要か。
多くの中国人たちが知恵を絞ってきた。
何冊もの指南書が書き継がれ、研究は深化していった。
コオロギの鳴き合わせやコオロギ相撲は現代でも盛んで、
ときとして違法な賭博の温床にもなっている。
現代においても、コオロギはメシの種になっているのだ。
一般人はもとよりコオロギ商や賭場の博徒にまで、
この虫はペットとしてこよなく愛されている。

エンマコオロギ

日本でもコオロギを生活の糧にしている人がいる。
子供の頃を思い出してもらいたい。
コオロギをカマキリに差し出した経験はないだろうか。
カマキリはむしゃむしゃと、やけにうまそうに食ったものだ。
丸々と太ったコオロギは良質の動物性タンパク質である。
カマキリだけでなく、いろんな生き物が食べる。
鳥も食べるし、ネズミも食べる。
コオロギの柔らかい体はさも食べやすそうである。
たぶん消化にもいいのだろう。
爬虫類や両生類もこの虫が好物だ。
大きな口でぱくっとくわえ、胃袋につめこんでいく。
きっと食い応えがあるに違いない。
となると、これらの動物の飼い主には欲しがる人も出てくる。
需要があるところに商売が生まれる。
簡単に繁殖させられるという点もよかったのだろう。
エサ用コオロギのブリーダーという職業が実際に存在する。
一部のトカゲやカエルのマニアによって、
この虫はペットのエサとして重宝されている。

まこと、コオロギほど毀誉褒貶の激しい虫はない。

中国ではペットなのに、日本ではペットのエサ。
扱いは正反対だが、どちらにもコオロギで食ってる人がいる。
でも、両方とも不自然に感じるのは私だけだろうか。
コオロギを愛玩する気持ちはわからなくもないが、
それを賭博にして大金が動くというのはいかがなものだろう。
トカゲやカエルを飼う気持ちも理解はできるが、
そのためのエサとして大量消費するのはどこか解せない。
世界中見渡せば、コオロギで食っている人はもっといると思う。
良質の動物性タンパク質ならば、人間にとっても栄養になる。
きっとコオロギを食する文化がどこかの国にはあるはずだ。
この場合、コオロギで食っているというよりも
コオロギを食っているといったほうが正確だが。
将来的に食糧難の時代が来ることは確実視されている。
その際の解決策の切り札は昆虫食だと考えられている。
日本人も中国人もコオロギを道楽にしている場合ではない!
日本だってごく普通にイナゴやハチの子を食べていたんだし、
中国にはカの目玉のスープというとんでもない料理まである。
ぼちぼちこの虫の味にも慣れておいたほうがよいのかも。

エンマコオロギ

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コオロギ
直翅目(バッタ目)のコオロギ科に属する昆虫の総称で、日本には100
種類近くが生息している。翅をすり合わせて鳴く声は、秋の風物詩とし
てよく知られている。ちなみにコオロギは漢字で書くと蟋蟀。難読姓の
興梠とは字が異なるので要注意。


コオロギの写真は、「昆虫エクスプローラ」のTooru Kawabeさまよりお借りしました。
「昆虫エクスプローラ」
http://www.insects.jp/


2005年5月12日更新
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